ケータイ小説 野いちご

むげんはなび

むげんはなび
浴衣、合わせ目、夏祭り





────あ、夏目だ。



祭りの喧騒の中。

俺、水谷 周(みずたに しゅう)はちょっと気になるクラスメート、夏目 花奈(なつめ かな)を見つけた。



素直な彼女を気になっている奴。

いや、好きな奴はひとりやふたりじゃない。

恋心を抱いていなくても、男女共に夏目に対して好意を向けている。

本人は気づいていないけどな。



彼女の柔らかい雰囲気を表すような、真ん中分けの黒髪ふわふわロングヘア。

大きな瞳に天真爛漫で無邪気な姿。

にこにこしたり、恥ずかしがったり、むすっと膨れたりと表情は豊か。



そして、ドジ。

とにっかくドジなんだ。



なにもないところで転ける。

ものをよくなくす、落とす。

それどころか、自分自身も階段から落ちている。

真面目に授業を受けていたはずなのに、何故か教科書を読むところを間違える。



夏目ならなにをしでかしてもおかしくない。

いつしかクラスの中にはそんな思いが共通になったんだ。







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