「お前は重罪人だ!! 地球へ行って頭を冷やせ」
月の大王の次女である、月夜(つきよ)は、月の宮殿の玉座でそう言い渡されていた。
行きたくて、行きたくてたまらなかった地球。
まさか重罪人として送られることになるとは思わなかった。
彼に会うことも叶わず、戻ってくれば好きでもない人との婚約が待っている。
絶望の中、ついたところは大好きな人の家。
でも、わたし、人間の姿じゃなくてウサギになってる?
そこでお付きの者に言われた地球での条件に困惑した。
え、月が出ている時は人間に戻れる?
好きって相手に言っちゃダメ!?
滞在期間は二週間?
その家においてもらう代わりに、彼の願いをかなえる?
好きだと言えない2週間の居候。
夏休みの塾を舞台に、切なく、青いひと夏の四角関係がはじまる。
表紙絵はマカロンKさまのフリーイラストをお借りしました。
エブリスタ様で連載していたものを、転載しています。
- あらすじ
月のお姫様と、男子高校生の淡い恋物語。
地球人を好きになるという重罪を犯した月の姫、月夜(つきよ)
島流しの刑となり、地球で謹慎することになる。
着いた先は、片思いしていた地球人、はじめの家だった!?
好きだと言えない歯痒さが、胸をどんどん締めつけていく。
月夜とはじめ、かえでと夏樹の四角関係が織りなす、ひと夏のファンタジー小説。