双子の被検体に依存されています。
ミステリー・サスペンス
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宙來 あねも/著
- 作品番号
- 1659968
- 最終更新
- 2022/02/12
- 総文字数
- 4,939
- ページ数
- 7ページ
- ステータス
- 未完結
- PV数
- 318
- いいね数
- 0
双子が捨てられていた。
体はボロボロで、衰弱している。
ダンボールに入れられて2人で身を寄せ合いながら、雨に打たれふるふる震えていた。
「拾ったら捕まるよなぁ…」
救済を求める双子が、頬に雨なのか涙なのか分からない水が伝う。
片割れがこちらをじっと見つめて、片割れは目を閉じて片割れの肩にもたれかかっている。
ーーーこういう時は、彼らに聞いてみるしかない。
天使と悪魔。私の脳内にはよく彼らが存在する。自分の考えを、性格にまとめてくれる存在だ。誰もが一度は見たことがある存在であろう。
天使が右耳からこう囁く。
『ここにずっといたら、凍えて死んでしまう!君が保護しなきゃ!』
悪魔が左耳から囁く。
『なんかテレビで見たことある。ここで家に連れ込むと、誘拐犯になり得るんじゃね?』
「じゃあ、どうすればいいの…?」
『保護一択だよぉ!』
『見捨てておけ、身のためだ』
天使と悪魔が同時に意見を述べた。結局決めるのは私になるのだ。
『それに、ここで拾わなくて死んじゃったら、呪われそうじゃない?』
天使のくせに、悪魔っぽいことを囁く天使。確かに呪われるのは嫌なので、その意見に乗ることにした。
「き、君ら、家に来る?」
傘を差しのべながら、私は手を差出した。返事は、彼らの体温で感じとった。
体はボロボロで、衰弱している。
ダンボールに入れられて2人で身を寄せ合いながら、雨に打たれふるふる震えていた。
「拾ったら捕まるよなぁ…」
救済を求める双子が、頬に雨なのか涙なのか分からない水が伝う。
片割れがこちらをじっと見つめて、片割れは目を閉じて片割れの肩にもたれかかっている。
ーーーこういう時は、彼らに聞いてみるしかない。
天使と悪魔。私の脳内にはよく彼らが存在する。自分の考えを、性格にまとめてくれる存在だ。誰もが一度は見たことがある存在であろう。
天使が右耳からこう囁く。
『ここにずっといたら、凍えて死んでしまう!君が保護しなきゃ!』
悪魔が左耳から囁く。
『なんかテレビで見たことある。ここで家に連れ込むと、誘拐犯になり得るんじゃね?』
「じゃあ、どうすればいいの…?」
『保護一択だよぉ!』
『見捨てておけ、身のためだ』
天使と悪魔が同時に意見を述べた。結局決めるのは私になるのだ。
『それに、ここで拾わなくて死んじゃったら、呪われそうじゃない?』
天使のくせに、悪魔っぽいことを囁く天使。確かに呪われるのは嫌なので、その意見に乗ることにした。
「き、君ら、家に来る?」
傘を差しのべながら、私は手を差出した。返事は、彼らの体温で感じとった。
- あらすじ
- ある日、ちょっと不思議なな高校生 根賀黒翼は、ダンボールに2人で身を寄せ合いながら凍えている双子を見つける。色々考えが渦巻く中、やっとの決断で家にその子達を招き入れ、しばらく保護することに。
双子の世話をしていくうちに、彼の親らしき人からの手紙を見つける。
双子はなぜ黒翼を依存するようになったのか?
双子は被検体として、何を得ていたのか?
物語を読み進めるうちに、謎が紐解かれて行く。
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