DEAR MY LIAR
恋愛(ピュア)
完
8
木下瞳子/著
- 作品番号
- 1526931
- 最終更新
- 2022/08/31
- 総文字数
- 17,778
- ページ数
- 20ページ
- ステータス
- 完結
- PV数
- 27,486
- いいね数
- 8
だからいつも言ってたのに
「おじちゃん、ちゃんとして!」って。
あのとき笑い飛ばしてくれたら
積み上げた嘘をつき通してくれたら
わたしはこんな孤独を
知らずにすんだのに
H30.10.8
- あらすじ
- シングルマザーだった母が亡くなり、若葉は叔母の葉子に引き取られる。葉子のアパートの隣室には恋人の高砂が住んでいて、若葉はたびたび高砂の元に預けられるのだが、ある日高砂からチーズバーガーのセットをごちそうされる。「550円。俺はこの金額で、きみを買おうと思う。もしこのお金を返せたら、きみは自由に人生を決めていい」そうして若葉と高砂のふたり暮らしが始まった。
この作品の感想ノート
短編ながら 内容が濃密で、しんみり涙も頂いた 「おじちゃんがついた嘘」こと、
DEAR MY LIAR。
読後も しんみりと世界に浸らせて頂きました。
やっぱり木下瞳子さんの作品は 胸の奥に静かながら 凄く響いてきます。
そして、もう一度読みたくなる中毒性があります。
木下さんのお話、すぐには読まないようにしてるんですよ。
楽しみは とっておきたい性分なので。
また次回の作品楽しみにしておりますね。
2018/11/10 14:44
他人からみたら若葉ちゃんは「不幸」な子で、おじちゃんとの生活は「普通」ではなかったのかもしれません。そのせいで、それぞれが辛い思いをしたこともあるでしょう。この世の中は「普通」でないことに対して厳しいものです。
だけど、優しい嘘と温かく見守ってくれる人たちに囲まれていた若葉ちゃんは、幸せだったのですよね。
独りでテレビを見つめていた若葉ちゃんの姿に、胸が苦しくなりました。しがみついて泣く場所を与えてくれたおじちゃんがいて、本当によかった。
血縁とか将来のこととか、柄にもなく考えさせられました。
歳の差以上に越えることが躊躇われる関係から踏み出す勇気をもつふたりと、それを過不足なく、瞳子さんらしい語り口で、見事に表現された筆力に、心からの称賛の拍手を!
拝読後の興奮冷めやらぬうちにはじまった新作も素敵な出だし。
更新を楽しみにしています!
浪岡茗子さん
2018/10/21 21:27
短編なのに、お互いがお互いをすごく大切に思う気持ちが伝わってきました。お互い新しい関係に踏み出すには勇気がいったと思います。そこがすごく上手で泣けました……!
脇を固める方々含め、愛に溢れた物語で、温かい気持ちになりました。歳の差モノ、うまいなぁ〜
かみきあすかさん
2018/10/14 21:54
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