「おいおい、敬語がおかしなことになってるぞ。そんなに疲れたのか?」
あはは、と笑っている先輩。その美しすぎる笑顔には、何だか滋養強壮の効能でもありそうだ。まさしく藍羅先輩パワーである。
「はいそうでございますでございまする。」
しかし、今の私はあまりに疲れすぎていて、効果抜群であるはずの藍羅先輩パワーも効かなかった。
ただピアノを弾いていただけとはいえ、二時間もぶっ通しで続けて弾くとなると、さすがに疲れるものだ。これだけ弾いても腱鞘炎にならなかった自分の腕を讃えたい。
寧ろ、疲れない方が可笑しい。疲れを一切見せない先輩の方が変なのである。
先輩が歌い始めてもう2時間は経つ。その二時間の間、先輩はひたすら心を籠めて歌い続け、一度も休憩をしていない。なぜ疲れないのかが謎である。
「先輩は疲れていないのでありますでございますか…?」
「え、疲れるほど歌っていないだろ?」
キョトンとしている先輩。どうやら本当に疲れていないらしい。
先輩の驚異の体力に、私には返す言葉がなかった。
ふと私は思い出した。
先輩に聞きたいことがあるんだった。
ゴソゴソと学校指定のスクールバックから愛用の五線ノートを取り出す。五線ノート普通のノートと少し違い、中が五線譜になっていて、そこに色々と音符を書き込めるという、音楽をする者にとっては欠かせないマストアイテムなのである。
因みに今日の朝、時間を忘れて書いていたノートはこれだ。
「先輩、この曲知ってますか?」
それを渡すと、先輩は興味津々というように中を見た。そして目で音符を追い、頭でメロディを探しているようだ。
このノートに書かれている楽譜は私の手描きなので、他人に見せるというのは中々に恥ずかしい。そりゃ、先輩に見せることも考えていたから、決して雑に書いたわけではないのだけれど。
「この曲…」
先輩は小さく声を上げた。
「ご存じなんですか?」
飛びつくように尋ねる。
あはは、と笑っている先輩。その美しすぎる笑顔には、何だか滋養強壮の効能でもありそうだ。まさしく藍羅先輩パワーである。
「はいそうでございますでございまする。」
しかし、今の私はあまりに疲れすぎていて、効果抜群であるはずの藍羅先輩パワーも効かなかった。
ただピアノを弾いていただけとはいえ、二時間もぶっ通しで続けて弾くとなると、さすがに疲れるものだ。これだけ弾いても腱鞘炎にならなかった自分の腕を讃えたい。
寧ろ、疲れない方が可笑しい。疲れを一切見せない先輩の方が変なのである。
先輩が歌い始めてもう2時間は経つ。その二時間の間、先輩はひたすら心を籠めて歌い続け、一度も休憩をしていない。なぜ疲れないのかが謎である。
「先輩は疲れていないのでありますでございますか…?」
「え、疲れるほど歌っていないだろ?」
キョトンとしている先輩。どうやら本当に疲れていないらしい。
先輩の驚異の体力に、私には返す言葉がなかった。
ふと私は思い出した。
先輩に聞きたいことがあるんだった。
ゴソゴソと学校指定のスクールバックから愛用の五線ノートを取り出す。五線ノート普通のノートと少し違い、中が五線譜になっていて、そこに色々と音符を書き込めるという、音楽をする者にとっては欠かせないマストアイテムなのである。
因みに今日の朝、時間を忘れて書いていたノートはこれだ。
「先輩、この曲知ってますか?」
それを渡すと、先輩は興味津々というように中を見た。そして目で音符を追い、頭でメロディを探しているようだ。
このノートに書かれている楽譜は私の手描きなので、他人に見せるというのは中々に恥ずかしい。そりゃ、先輩に見せることも考えていたから、決して雑に書いたわけではないのだけれど。
「この曲…」
先輩は小さく声を上げた。
「ご存じなんですか?」
飛びつくように尋ねる。


