「この前の演奏会、すごく良かったよー。」
「ありがとう。乙葉からの差し入れ、本当に嬉しかった。」
乙葉は毎回来てくれるんだ。おまけにいつも花束やお菓子など、差し入れをしてくれる。その心遣いに毎回感動してしまう。
そんな乙葉は微笑んだまま私に近くと、こそっと耳打ちした。
「実はねー、ウサギも一緒に聞きに行っていたんだよー?」
元の位置に戻った乙葉は、ニヤっと笑った。普段滅多に見せない、悪戯っ子乙葉の表情である。"悪戯っ子乙葉"状態の彼女は本当に性質が悪いのだ。
「ほ、ほんとに…?」
信じられない、という気持ちだ。
だって、ウサギ、そんなこと何も言ってなかった。音楽なんて興味ない、ただの阿呆だと思っていたのに。体育会系のただの阿呆だと思っていたのに!
確かに、乙葉から学生券を2枚売ってくれと頼まれて、どうしたのかな?デートかな?とは思っていたけれど、そういうことだったのか。なーんだ、彼氏ができたのか、どんな奴かなと期待したのに。
「でも、どうして…?」
今回の演奏会は、というか先輩が演奏会で歌う歌は全てクラシックだ。それ以外の歌は歌わない。独唱曲のみだ。
それにウサギは普段クラシック音楽なんて聞かないくせに!何大人びようと演奏会に来ていたんだ!
あぁ、そうか。
ウサギってば、藍羅先輩のことが好きなんだね?おまけに幼馴染の私も出ているから、そういうこじつけで行ってやろう!みたいな考えなのだろう。
全く、不純な気持ちで演奏会に来ないでほしいよね!
まぁ、それでも音楽に親しんでくれるのは嬉しいけどさ。
「多分、違うと思うなー…」
遠い目をしている乙葉。
「ふぇ?」
驚いたのは、乙葉の発言じゃない。
「もっと違う理由だと思うよー?」
その表情が少し哀しそうで、切なそうで、だから驚いてしまったのだ。今まで乙葉がこんな切ない表情を見せたことがなかった。一体どうしたのだろう…?
「ありがとう。乙葉からの差し入れ、本当に嬉しかった。」
乙葉は毎回来てくれるんだ。おまけにいつも花束やお菓子など、差し入れをしてくれる。その心遣いに毎回感動してしまう。
そんな乙葉は微笑んだまま私に近くと、こそっと耳打ちした。
「実はねー、ウサギも一緒に聞きに行っていたんだよー?」
元の位置に戻った乙葉は、ニヤっと笑った。普段滅多に見せない、悪戯っ子乙葉の表情である。"悪戯っ子乙葉"状態の彼女は本当に性質が悪いのだ。
「ほ、ほんとに…?」
信じられない、という気持ちだ。
だって、ウサギ、そんなこと何も言ってなかった。音楽なんて興味ない、ただの阿呆だと思っていたのに。体育会系のただの阿呆だと思っていたのに!
確かに、乙葉から学生券を2枚売ってくれと頼まれて、どうしたのかな?デートかな?とは思っていたけれど、そういうことだったのか。なーんだ、彼氏ができたのか、どんな奴かなと期待したのに。
「でも、どうして…?」
今回の演奏会は、というか先輩が演奏会で歌う歌は全てクラシックだ。それ以外の歌は歌わない。独唱曲のみだ。
それにウサギは普段クラシック音楽なんて聞かないくせに!何大人びようと演奏会に来ていたんだ!
あぁ、そうか。
ウサギってば、藍羅先輩のことが好きなんだね?おまけに幼馴染の私も出ているから、そういうこじつけで行ってやろう!みたいな考えなのだろう。
全く、不純な気持ちで演奏会に来ないでほしいよね!
まぁ、それでも音楽に親しんでくれるのは嬉しいけどさ。
「多分、違うと思うなー…」
遠い目をしている乙葉。
「ふぇ?」
驚いたのは、乙葉の発言じゃない。
「もっと違う理由だと思うよー?」
その表情が少し哀しそうで、切なそうで、だから驚いてしまったのだ。今まで乙葉がこんな切ない表情を見せたことがなかった。一体どうしたのだろう…?


