破壊されて所々穴が開いている、見るも無惨な舞台の中央で、スポットライトを一身に浴びながら、2人は微笑みあっている。
…どうしてだろう。
微笑みあう2人が、とてもとても幸せそうに見えるのだけれど、それと同じくらい、ものすごく儚く見えてしまう。
今にも消えてしまうんじゃないかと思うほどに。
目が離せない。
目を離したら、次の瞬間に消えてしまうような、そんな儚さが漂っている。
あのさ、と藍羅先輩は言った。
「あたし、デュークが好き」
…あぁ。
こんな日が、くるなんて。
藍羅先輩が告白をするような日がくるなんて、想像もしていなかった。
むしろ、絶対にないと思っていた。
藍羅先輩の中にデューク先輩が好きだという気持ちがあることは分かっていた。
その気持ちが照れとなってツンデレのツンの部分として現れていることも、よく分かっていた。
けれどそれを藍羅先輩が気付いているとは思っていなかった。
藍羅先輩は鈍感だが、特に自分のことに関しては度が過ぎて鈍感だから。
だからこそ、こうして自分の気持ちに気づくことも、ましてみんなの目の前で告白するなんてことも、想像できなかった。
藍羅先輩の言葉をようやく理解できたらしいデューク先輩が立ち上がる。
理解するのに時間がかかったというよりは、藍羅先輩の言葉に戸惑い悩み、答えを探しているように見えた。
「俺も、好きだよ。藍羅が、好きだ」
デューク先輩は笑顔だった。
けれど私には分からなかった。
先輩の笑顔の中には哀しみが蓄積されているように見えたから。
両思いなのに、なぜ素直に喜ばないの。
両想いになれたなんて、こんなに、こんなに幸せなことはないのに。
私には叶えられない幸せを手に入れた彼の悲しむ理由は到底理解することができなかった。
「…嬉しいよ、藍羅が俺と同じ気持ちでいてくれて。俺を好きになってくれて、すごく…嬉しい」
そう思うなら、もっと素直に喜べばいいじゃないか。
両想いになれた喜びを2人で分かち合えばいいじゃないか。
それが許されるのに。
きっといつものデューク先輩なら藍羅先輩を抱きしめているだろうに。
…どうしてだろう。
微笑みあう2人が、とてもとても幸せそうに見えるのだけれど、それと同じくらい、ものすごく儚く見えてしまう。
今にも消えてしまうんじゃないかと思うほどに。
目が離せない。
目を離したら、次の瞬間に消えてしまうような、そんな儚さが漂っている。
あのさ、と藍羅先輩は言った。
「あたし、デュークが好き」
…あぁ。
こんな日が、くるなんて。
藍羅先輩が告白をするような日がくるなんて、想像もしていなかった。
むしろ、絶対にないと思っていた。
藍羅先輩の中にデューク先輩が好きだという気持ちがあることは分かっていた。
その気持ちが照れとなってツンデレのツンの部分として現れていることも、よく分かっていた。
けれどそれを藍羅先輩が気付いているとは思っていなかった。
藍羅先輩は鈍感だが、特に自分のことに関しては度が過ぎて鈍感だから。
だからこそ、こうして自分の気持ちに気づくことも、ましてみんなの目の前で告白するなんてことも、想像できなかった。
藍羅先輩の言葉をようやく理解できたらしいデューク先輩が立ち上がる。
理解するのに時間がかかったというよりは、藍羅先輩の言葉に戸惑い悩み、答えを探しているように見えた。
「俺も、好きだよ。藍羅が、好きだ」
デューク先輩は笑顔だった。
けれど私には分からなかった。
先輩の笑顔の中には哀しみが蓄積されているように見えたから。
両思いなのに、なぜ素直に喜ばないの。
両想いになれたなんて、こんなに、こんなに幸せなことはないのに。
私には叶えられない幸せを手に入れた彼の悲しむ理由は到底理解することができなかった。
「…嬉しいよ、藍羅が俺と同じ気持ちでいてくれて。俺を好きになってくれて、すごく…嬉しい」
そう思うなら、もっと素直に喜べばいいじゃないか。
両想いになれた喜びを2人で分かち合えばいいじゃないか。
それが許されるのに。
きっといつものデューク先輩なら藍羅先輩を抱きしめているだろうに。


