天使のアリア––翼の記憶––

どうか、怪我なんてしないで。

まして、死んだりなんかしないで。


両手を握って額に当て、目を閉じた。


どうか、この祈りが届きますように。



「月子」


藍羅先輩が私を呼ぶ。


ハッとして振り返ると、藍羅先輩は心配そうに私を見ていた。

「先輩…」

「そんなに心配しなくてもいいみたいだ」

「え?」

「ほら」

そう言って指さしたその先には、彼らがいた。


「み、んな…」


戦っている、仲間の姿が見えた。


「"ライト"!」

七星先輩が杖を振り上げると、そこから光が溢れた。

それはやがて集まって、一つになった。

七星先輩がそれを敵に向けると、その光の塊は凄まじい勢いで敵の方へと向かっていく。

どん、と地響きのような低い音と共に煙が立ち込める。

そして煙の向こう側にいたのは、倒れた敵だった。


「その程度で私に立ち向かおうなんて浅はかな考えは捨てることね」


吐き捨てるような七星先輩の言葉だけが響く。


「七星も、ね」


声の主は北斗先輩だった。


北斗先輩は両手を天に伸ばした。


「"大宇宙に浮かび 青く輝く 天王星よ

我が声を聞け


天王星よ 雷を司るその力を 我に貸せ


我に力を"_____!」


パァァっと明るい光が、北斗先輩を包み込む。

思わず、腕で目を覆った。

光がなくなり、そっと目を開ける。


私は目を疑った。