「今日の水月(すいげつ)も切れ味抜群のいい子だったねー!」
乙葉は目を細めて微笑んだ。
っていうか、刀に対していい子っていうの、どうかと思うけど…。
ついていけない私をよそに、ありがとう、とウサギは笑った。
「こいつは俺の相棒だから」
すごく優しそうな顔で刀を見つめる。
いつも『馬鹿月子』と人を小馬鹿にする顔をしているイメージしかなかったから、何だか不思議な感じがした。
不意をつかれたような、そんな感じ。
ウサギも、こんな優しい顔をするんだ。
「もう辺りも暗いからー早く帰ったほうがいいと思うよー? また危険な目に合ったら大変だしー。だからウサギー、月子を送ってあげてねー?」
「そうだな」
「いや、別に送ってもらわなくても大丈夫だよ?」
乙葉の家から私の家まで、そんなに距離はない。すぐそこだもんね。
そう思って家の方を見ると、ウチの家の瓦屋根が見えた。
危険を感じても、走って逃げきれると思うけど。
「可愛くねーなー。素直に送ってもらえばいいものを」
「悪かったわね、可愛くなくて!」
「まぁまぁ、二人とも落ち着いてー。ウチの家の前で喧嘩はやめてよー」
そう言われて、ハッとした私とウサギ。
こういうところは子供っぽいよなと自分でも思う。
「今日は本当にありがとう」
私がそういうと乙葉は微笑み返してくれた。「幼馴染だもん、当たり前でしょー」と言ってくれた。
「じゃあな」
「また明日ねー」
手を振りあって、乙葉と別れた。
*
私の数歩前を歩くウサギ。
その後ろを歩く私。
…気まずい。
どうしてこうも気まずいんだろう。
さっきまで、ついさっきまで、乙葉と一緒の時はそんなこと感じなかったのに。
どうして、ウサギは何も話してくれないんだろう。
そんなに私と一緒に帰るのが嫌だったのだろうか。
それなら乙葉と別れたとき、ウサギもそのまま家に帰ればよかったのに。
私を送らなければよかったのに。
乙葉は目を細めて微笑んだ。
っていうか、刀に対していい子っていうの、どうかと思うけど…。
ついていけない私をよそに、ありがとう、とウサギは笑った。
「こいつは俺の相棒だから」
すごく優しそうな顔で刀を見つめる。
いつも『馬鹿月子』と人を小馬鹿にする顔をしているイメージしかなかったから、何だか不思議な感じがした。
不意をつかれたような、そんな感じ。
ウサギも、こんな優しい顔をするんだ。
「もう辺りも暗いからー早く帰ったほうがいいと思うよー? また危険な目に合ったら大変だしー。だからウサギー、月子を送ってあげてねー?」
「そうだな」
「いや、別に送ってもらわなくても大丈夫だよ?」
乙葉の家から私の家まで、そんなに距離はない。すぐそこだもんね。
そう思って家の方を見ると、ウチの家の瓦屋根が見えた。
危険を感じても、走って逃げきれると思うけど。
「可愛くねーなー。素直に送ってもらえばいいものを」
「悪かったわね、可愛くなくて!」
「まぁまぁ、二人とも落ち着いてー。ウチの家の前で喧嘩はやめてよー」
そう言われて、ハッとした私とウサギ。
こういうところは子供っぽいよなと自分でも思う。
「今日は本当にありがとう」
私がそういうと乙葉は微笑み返してくれた。「幼馴染だもん、当たり前でしょー」と言ってくれた。
「じゃあな」
「また明日ねー」
手を振りあって、乙葉と別れた。
*
私の数歩前を歩くウサギ。
その後ろを歩く私。
…気まずい。
どうしてこうも気まずいんだろう。
さっきまで、ついさっきまで、乙葉と一緒の時はそんなこと感じなかったのに。
どうして、ウサギは何も話してくれないんだろう。
そんなに私と一緒に帰るのが嫌だったのだろうか。
それなら乙葉と別れたとき、ウサギもそのまま家に帰ればよかったのに。
私を送らなければよかったのに。


