「…ごめん」
先輩の悲しそうな声が聞こえて顔を見ると、先輩は眉を下げて悲痛そうな顔をしていた。
だけど私は先輩にそんな顔をしてほしくなくて、
「なんで、先輩がそんな悲しそうな顔をするんですか」
戸惑いながらも笑って答えるけど、
「…言いたくなかったでしょ、そんな辛いこと」
更に辛そうな顔をされる。先輩がそんなに思い詰める必要はないのに。
「大丈夫ですよ。昔のことですし」
お母さんが亡くなったのはもう十年前のこと。お母さんのいない生活も、もう慣れてしまった。
「私は一人ではないですから」
寂しくないといったら嘘になるけれど、私は一人じゃない。乙葉もウサギも、藍羅先輩もいる。それに、
「私には家族がいます」
いつも笑顔で上品なおばあちゃんと、優しくて温厚なお父さん。いつも一番近くにいて支えてくれる人。
私は皆に支えられている。
だから私も皆を支えたい。力なんて殆どないけれど、それでも。
大丈夫ですよ、そう言って笑ってみせた。
「…家族…」
遠い目をして呟くデューク先輩に笑ってみせた。
「…月子ちゃんは、強いね」
目を細めて美しい微笑みをくれた先輩に、
「どこがですか?」
クエスチョンマークを頭に浮かべて首を傾げた。
しかし先輩はただニコニコと目を細めて笑っているだけだった。
「なんですかそれ、逆に怖いんですけど!」
つっこんでみるけど、気のせいだよ、だなんてニコニコの満面の笑みで返されるから信用できない。
この胡散臭い笑み…絶対に何かあるよ、この笑顔の奥に何かがあるよ!
「えー? なーんにもないよー?」
「いやいや、絶対何かありますよね!? 何を隠してるんですかー!?」
「なーんにも?」
「絶対嘘だー!!」
そんな言い合いをしているうちにいつの間にか家の前まで来てしまった。
去り際に、また明日、なんて男のくせして可愛すぎるウィンクをくれるんだから先輩は嫌だ。女の私の数倍可愛い。
そう言えば七星先輩のウィンクも、余りに可愛すぎて瞬時に悩殺されてしまいそうなほどの破壊力があった。
ウィンクの破壊力は、やはり美形の人特有のものなのだろうか。
先輩の悲しそうな声が聞こえて顔を見ると、先輩は眉を下げて悲痛そうな顔をしていた。
だけど私は先輩にそんな顔をしてほしくなくて、
「なんで、先輩がそんな悲しそうな顔をするんですか」
戸惑いながらも笑って答えるけど、
「…言いたくなかったでしょ、そんな辛いこと」
更に辛そうな顔をされる。先輩がそんなに思い詰める必要はないのに。
「大丈夫ですよ。昔のことですし」
お母さんが亡くなったのはもう十年前のこと。お母さんのいない生活も、もう慣れてしまった。
「私は一人ではないですから」
寂しくないといったら嘘になるけれど、私は一人じゃない。乙葉もウサギも、藍羅先輩もいる。それに、
「私には家族がいます」
いつも笑顔で上品なおばあちゃんと、優しくて温厚なお父さん。いつも一番近くにいて支えてくれる人。
私は皆に支えられている。
だから私も皆を支えたい。力なんて殆どないけれど、それでも。
大丈夫ですよ、そう言って笑ってみせた。
「…家族…」
遠い目をして呟くデューク先輩に笑ってみせた。
「…月子ちゃんは、強いね」
目を細めて美しい微笑みをくれた先輩に、
「どこがですか?」
クエスチョンマークを頭に浮かべて首を傾げた。
しかし先輩はただニコニコと目を細めて笑っているだけだった。
「なんですかそれ、逆に怖いんですけど!」
つっこんでみるけど、気のせいだよ、だなんてニコニコの満面の笑みで返されるから信用できない。
この胡散臭い笑み…絶対に何かあるよ、この笑顔の奥に何かがあるよ!
「えー? なーんにもないよー?」
「いやいや、絶対何かありますよね!? 何を隠してるんですかー!?」
「なーんにも?」
「絶対嘘だー!!」
そんな言い合いをしているうちにいつの間にか家の前まで来てしまった。
去り際に、また明日、なんて男のくせして可愛すぎるウィンクをくれるんだから先輩は嫌だ。女の私の数倍可愛い。
そう言えば七星先輩のウィンクも、余りに可愛すぎて瞬時に悩殺されてしまいそうなほどの破壊力があった。
ウィンクの破壊力は、やはり美形の人特有のものなのだろうか。


