「先輩はどうして分かったんですか? 奴らが竹取会だって」
ずっと疑問だった。何も言わなかったのに、奴らの正体を見透かしていたからだ。
「ん? あぁ。黒のスーツにサングラスだったから、もしかしてとは思っていたけれど、決め手は奴らの着てたスーツに付いていたバッジだよ」
「バッジ…?」
今まで注目して見てこなかったけれど。言われてみれば金色に光る小さな飾りがあったような気がする。
「あのバッジ、よく見たら特徴的な笹のマークでね。すぐに竹取会の紋章だと分かったよ」
紋章…そういえばウサギも紋章で奴らの正体を知ったっけ。
「そんなに有名なんですか?」
「んー、有名、だね……結構、大きな組織だから」
そう言ったデューク先輩は遠くを見据えていた。真剣な目だった。
「どうして月子ちゃんが奴らから狙われているのか、聞いてもいいかな?」
有無を言わせない顔でそう言われれば、答えるしかないだろう。それに今日は助けてもらったんだもんね。
「…私の母が未来を見たから、です」
「未来を?」
私は頷いた。
「それはどういうことかな?」
「母は夢で未来を見ることができる存在だった。そこで重要な夢を見ました」
「夢で未来を…って、待って、月子ちゃんの名字って華原だったよね? ということは…!」
先輩はハッと目を見開いた。多分先輩は気づいている。もう隠し通せないと分かり、私は頷いた。
「母は、夢巫女だったんです。そして重要な夢を見たと知った竹取会は母を追いかけたが何も情報は得られなかった。そこで竹取会と接触を持ってしまった母に呪いをかけたそうです」
「竹取会が、呪いを?」
信じられない、というような表情の先輩。
「その重要な夢について聞きだすことに失敗した。そこで…」
「…そこで、その情報を得ようと月子ちゃんも追いかけられている、と」
「そういうことだと思うんです。生憎私は何の力もなくて未来を夢で見られないんですけどね」
はは、と私は力なく笑った。
私に力があれば、そう思ったことは勿論あるけれど、今はもうどちらでもいい。力がなくたって平和に暮らしていけるから。
ただ私は大切な人々とこのまま暮らしていきたいだけ。
ただそれだけなんだ。
ずっと疑問だった。何も言わなかったのに、奴らの正体を見透かしていたからだ。
「ん? あぁ。黒のスーツにサングラスだったから、もしかしてとは思っていたけれど、決め手は奴らの着てたスーツに付いていたバッジだよ」
「バッジ…?」
今まで注目して見てこなかったけれど。言われてみれば金色に光る小さな飾りがあったような気がする。
「あのバッジ、よく見たら特徴的な笹のマークでね。すぐに竹取会の紋章だと分かったよ」
紋章…そういえばウサギも紋章で奴らの正体を知ったっけ。
「そんなに有名なんですか?」
「んー、有名、だね……結構、大きな組織だから」
そう言ったデューク先輩は遠くを見据えていた。真剣な目だった。
「どうして月子ちゃんが奴らから狙われているのか、聞いてもいいかな?」
有無を言わせない顔でそう言われれば、答えるしかないだろう。それに今日は助けてもらったんだもんね。
「…私の母が未来を見たから、です」
「未来を?」
私は頷いた。
「それはどういうことかな?」
「母は夢で未来を見ることができる存在だった。そこで重要な夢を見ました」
「夢で未来を…って、待って、月子ちゃんの名字って華原だったよね? ということは…!」
先輩はハッと目を見開いた。多分先輩は気づいている。もう隠し通せないと分かり、私は頷いた。
「母は、夢巫女だったんです。そして重要な夢を見たと知った竹取会は母を追いかけたが何も情報は得られなかった。そこで竹取会と接触を持ってしまった母に呪いをかけたそうです」
「竹取会が、呪いを?」
信じられない、というような表情の先輩。
「その重要な夢について聞きだすことに失敗した。そこで…」
「…そこで、その情報を得ようと月子ちゃんも追いかけられている、と」
「そういうことだと思うんです。生憎私は何の力もなくて未来を夢で見られないんですけどね」
はは、と私は力なく笑った。
私に力があれば、そう思ったことは勿論あるけれど、今はもうどちらでもいい。力がなくたって平和に暮らしていけるから。
ただ私は大切な人々とこのまま暮らしていきたいだけ。
ただそれだけなんだ。


