もう帰るから!と先輩は背を向けて歩き出した。
二、三歩歩くと振り替えてこちらを見て、恥ずかしそうに斜め下を向いたまま、先輩は言った。
「あ、ありがとな!」
先輩にしては珍しく、ぶっきらぼうな口調と真っ赤な顔。
完全に恋する乙女じゃないですか先輩。もう可愛くて仕方がないですどうしましょう。
「ん?」
ニコニコ笑顔のデューク先輩は分からない、というように首を傾げた。
「た…助けてくれて、ありがとう!」
必死に感謝の気持ちを伝えようとしているのが伝わってくる。可愛い。何これ、可愛いんですが!藍羅先輩が可愛すぎるんですが!
「あー! 藍羅がデレたー!」
ぱあっと少年のような輝かしいくも愛らしい笑顔をしたデューク先輩。
その笑顔に藍羅先輩の顔がさらに赤くなった。
「で、デレてない! じゃあな!」
そういって遠ざかる藍羅先輩の後ろ姿に、
「また明日ー!」
デューク先輩は大きく手を振り、
「おやすみなさい」
私はお辞儀をした。
顔を上げてそのまま夜空を見上げれば、すっかり夜の闇が街を包み込んで、砕いたダイアモンドを散りばめたような美しい星空を映し出していた。
「さ、次は月子ちゃんのお家だね」
「すいません、私まで送ってもらって…」
申し訳なくて私は下を向いた。
「女の子を一人で返せないって言ったでしょー? それにさっきみたいに危ないことがあったんだもん、余計心配だよ。 それにこれは俺がしたいだけだから、気にしないで」
ね、と微笑まれてしまえばなにも言えなくなる。美形の人特有の威圧感だ。
「すっかり遅くなっちゃったね」
ふぅ、と夜空を見上げた先輩。
夜空のような黒の瞳に星が反射してとても綺麗だった。 まるで星屑の空をぎゅっと凝縮したような美しい瞳に見惚れてしまいそうになったが、罪悪感で我に返る。
「すいません、私のせいで…」
「だから、月子ちゃんのせいじゃないんだってば。 ただ、月子ちゃんのお家の方が心配してるんじゃないかなって思っただけだよ」
「…そうですね。おばあちゃんが心配してるかも」
ふと浮かんだおばあちゃんの顔。 きっと晩ご飯を用意して待ってくれているのだろう。 早く帰らなくちゃ。
二、三歩歩くと振り替えてこちらを見て、恥ずかしそうに斜め下を向いたまま、先輩は言った。
「あ、ありがとな!」
先輩にしては珍しく、ぶっきらぼうな口調と真っ赤な顔。
完全に恋する乙女じゃないですか先輩。もう可愛くて仕方がないですどうしましょう。
「ん?」
ニコニコ笑顔のデューク先輩は分からない、というように首を傾げた。
「た…助けてくれて、ありがとう!」
必死に感謝の気持ちを伝えようとしているのが伝わってくる。可愛い。何これ、可愛いんですが!藍羅先輩が可愛すぎるんですが!
「あー! 藍羅がデレたー!」
ぱあっと少年のような輝かしいくも愛らしい笑顔をしたデューク先輩。
その笑顔に藍羅先輩の顔がさらに赤くなった。
「で、デレてない! じゃあな!」
そういって遠ざかる藍羅先輩の後ろ姿に、
「また明日ー!」
デューク先輩は大きく手を振り、
「おやすみなさい」
私はお辞儀をした。
顔を上げてそのまま夜空を見上げれば、すっかり夜の闇が街を包み込んで、砕いたダイアモンドを散りばめたような美しい星空を映し出していた。
「さ、次は月子ちゃんのお家だね」
「すいません、私まで送ってもらって…」
申し訳なくて私は下を向いた。
「女の子を一人で返せないって言ったでしょー? それにさっきみたいに危ないことがあったんだもん、余計心配だよ。 それにこれは俺がしたいだけだから、気にしないで」
ね、と微笑まれてしまえばなにも言えなくなる。美形の人特有の威圧感だ。
「すっかり遅くなっちゃったね」
ふぅ、と夜空を見上げた先輩。
夜空のような黒の瞳に星が反射してとても綺麗だった。 まるで星屑の空をぎゅっと凝縮したような美しい瞳に見惚れてしまいそうになったが、罪悪感で我に返る。
「すいません、私のせいで…」
「だから、月子ちゃんのせいじゃないんだってば。 ただ、月子ちゃんのお家の方が心配してるんじゃないかなって思っただけだよ」
「…そうですね。おばあちゃんが心配してるかも」
ふと浮かんだおばあちゃんの顔。 きっと晩ご飯を用意して待ってくれているのだろう。 早く帰らなくちゃ。


