「クリーム色…」
呟き声が聞こえてはっと顔をあげると、それはデューク先輩のものだった。が、その瞳が余りに苦しそうで戸惑ってしまった。
「先輩…?」
気づいた私に驚いたのか、ハッと少し目を見開いたが、すぐ優しい目をしてくれた。いつも通りの、爽やかな顔。
それが仮面なのか、素顔なのか、区別はつかないけれど。
「あ、いや、とても綺麗なバラだなって思ったんだ。 今まで赤や黄色の鮮やかな色のバラしか見たことがなかったから、こんなに優しい色のバラがあるなんて知らなくてね」
先輩は笑った。苦しそうに、淋しそうに、辛そうに、切なそうに、笑っていた。
どうしてそんなに辛そうに笑うんですか。
喉元まででかかった言葉を飲み込んで、口から出て来たのは、情けないことに当たり障りもない言葉だった。
「そう、ですか…」
少しは気の利いた言葉でも言えたら良かったのに。
自分の語彙力の無さを痛感する。
「そういえば、先輩達はどうしてこんな時間にこんなところに?」
話題を転換しようと私は明るい声で尋ねた。
「あぁ、ちょっと早めの晩御飯を食べた帰りなのよ」
七星先輩が答えてくれた。
「我が家の晩御飯をどうしようかって相談していたんだけど、今日は外食にしようって話になって、折角だから藍羅も誘ったんだ」
「え…?」
先輩の言う通りなら、デューク先輩のご家族が藍羅先輩を誘って外食なさったのなら、デューク先輩のご家族と藍羅先輩がここにいるはず。
どうしてデューク先輩のご家族ではなく北斗先輩と七星先輩が一緒にここにいるの?
「あれ、聞いてない?俺とこの双子は…」
「一緒に住んでるのよ」
「え!?」
一緒に住んでる? どういうこと!?
「こういうのを確か…同棲って言うんだっけ?」
「ど、同棲!?」
大声をあげてしまった。
「あれ? 違うの?」
不思議そうな顔をしたデューク先輩に、
「馬鹿。それを言うなら居候だろ」
溜息と面倒臭そうな顔で答えた藍羅先輩。どうしよう格好良すぎます先輩。
「って、い、居候!? それってデューク先輩が古城宅にですか、それともお二方がデューク先輩宅に?」
「…前者」
北斗先輩の溜息が聞こえた。
う、イライラさせてごめんなさい。
呟き声が聞こえてはっと顔をあげると、それはデューク先輩のものだった。が、その瞳が余りに苦しそうで戸惑ってしまった。
「先輩…?」
気づいた私に驚いたのか、ハッと少し目を見開いたが、すぐ優しい目をしてくれた。いつも通りの、爽やかな顔。
それが仮面なのか、素顔なのか、区別はつかないけれど。
「あ、いや、とても綺麗なバラだなって思ったんだ。 今まで赤や黄色の鮮やかな色のバラしか見たことがなかったから、こんなに優しい色のバラがあるなんて知らなくてね」
先輩は笑った。苦しそうに、淋しそうに、辛そうに、切なそうに、笑っていた。
どうしてそんなに辛そうに笑うんですか。
喉元まででかかった言葉を飲み込んで、口から出て来たのは、情けないことに当たり障りもない言葉だった。
「そう、ですか…」
少しは気の利いた言葉でも言えたら良かったのに。
自分の語彙力の無さを痛感する。
「そういえば、先輩達はどうしてこんな時間にこんなところに?」
話題を転換しようと私は明るい声で尋ねた。
「あぁ、ちょっと早めの晩御飯を食べた帰りなのよ」
七星先輩が答えてくれた。
「我が家の晩御飯をどうしようかって相談していたんだけど、今日は外食にしようって話になって、折角だから藍羅も誘ったんだ」
「え…?」
先輩の言う通りなら、デューク先輩のご家族が藍羅先輩を誘って外食なさったのなら、デューク先輩のご家族と藍羅先輩がここにいるはず。
どうしてデューク先輩のご家族ではなく北斗先輩と七星先輩が一緒にここにいるの?
「あれ、聞いてない?俺とこの双子は…」
「一緒に住んでるのよ」
「え!?」
一緒に住んでる? どういうこと!?
「こういうのを確か…同棲って言うんだっけ?」
「ど、同棲!?」
大声をあげてしまった。
「あれ? 違うの?」
不思議そうな顔をしたデューク先輩に、
「馬鹿。それを言うなら居候だろ」
溜息と面倒臭そうな顔で答えた藍羅先輩。どうしよう格好良すぎます先輩。
「って、い、居候!? それってデューク先輩が古城宅にですか、それともお二方がデューク先輩宅に?」
「…前者」
北斗先輩の溜息が聞こえた。
う、イライラさせてごめんなさい。


