「はぁっ…はぁ……」 ―――乱れた呼吸を整えながら、 体育館の壁づたいにゆっくり歩く。 「―――!」 壁の終わりを曲がると、体育館裏で。 こっそり見てみると、 言葉がでないほど驚いた。 壁に寄り掛かっている美咲の、左頬が赤い。 ……殴られたのかな…? すると、美咲の目の前にいる先輩が、 右手を振り上げた。 どうしよ……また、殴られちゃうんじゃ……。