教卓の前で先生がそう言い、採点が始まった。


あたしはチラッと海都の方を見る。


すると、海都もちょうどこちらを振り向いたところだった。


バチッと目が合い、そして海都は親指を立てて「バッチリだったろ?」と、口パクで言った。


あたしは何度も何度も頷く。


その後帰って来たテストもすべて平均点を上回っていて、その点数にあたし自身が一番驚いていた。


海都って……一体なにもの!?


赤点をまぬがれたあたしは、改めてそう思ったのだった。