☆☆☆

それから数時間後。


いつの間に眠ってしまったのか、あたしは夢を見ていた。


冷たく寒い部屋で1人。


あたしは小さくなって座っている。


懐かしいあの手を想って、ずっと待っている。


それでも誰も頭をなでてくれなくて、半分諦めそうになった時。


フワリと暖かなものが背中にかけられた。


振り向くと背中には毛布がかけられていて、あたしはそこでハッと目が覚めた。


「あ……れ?」


キョロキョロとあたりを見回すとそこは海都の部屋で、目の前のテーブルにはやりかけの問題用紙。