「まぁまぁ、2人とも落着いて」


陸真さんがそう言い、海都の隣に座ってお菓子に手を伸ばす。


つられて、空李君もお菓子に手を伸ばした。


3人とも、なんでこんなにのんびりしてるの!?


「あのね、《鬼龍》の副総長不在を狙って、30人くらいが押し掛けてきたんだよ」


と、空李君。


「30人!?」


「あぁ。だからさすがにケガしたってワケだよ。まぁ、《ホワイトタイガー》よりも随分と弱い連中だったから、勝つには勝ったけどね」


そう言って、陸真さんはウインクする。


「じゃぁ、ここへ来たのは《ホワイトタイガー》じゃないんだな?」



海都がそう聞くと、陸真さんは「当然じゃないか。《ホワイトタイガー》はそんな卑怯なことはしない」と、言いきった。