死骸の標本がズラリと並び、相変わらず陰気臭い。

窓が閉まっていても、ひんやりと涼しく、静かだ。




2mの距離を開け、向かい合わせに立つ。

タオルで頭を拭く彼は、
「何だよ…」
冷たい声で問い掛けた。




俯き、数秒無言の間を作る。

それから決心したように顔を上げ、制服のリボンを解いた。



ブラウスのボタンを外し、スカートを脱ぎ、下着姿になる。




彼は驚き、上擦った声で聞く。



「愛美ちゃん…何やって…」



下着姿の私は恥ずかしそうに胸元を隠し、小さく震えて見せる。



そして、彼を悪人にした。




「酷いです…

彼女さんは陰で遊んでいたかも知れないけど…
私まで同じように思うなんて…


私…処女ですよ…
好きな人以外に、体を触らせたりしない…


疑われて避けられるなんて…
そんなの嫌です…


確かめて下さい。
今、先輩の体で確かめて下さい。

私が処女かどうか…確かめて下さい…」