黒愛−kuroai−

 


次に来たのはファーストフード店。

店前で男が3人、
たむろし、騒いでいた。



年齢は大学生くらいだが、学校に通っているようには見えない。

働いているようにも見えない。



一人は金髪、一人は鼻ピアス、
もう一人は、アシンメトリーな変な髪型。

パンツが半分見えるほどズボンを下げ、私には理解出来ないオシャレをしていた。




逃げ腰の由梨の腕を掴み、
そいつらの前に立つ。

地べたに座り込む彼らが、こっちを見上げた。




「女子高生ちゃん?
何なに〜逆ナンしてんの?」



「聖女のセーラー服!
やり〜お嬢様キター」



「マジ釣れてんじゃん、
俺らの魅力、ハンパねぇ〜」




どうやらこいつらは、フィッシング中だったみたい。

逆ナン成功とばかりに、
アホ丸出しな喜び方をしている。



可愛らしく笑いかけ、
そいつらにお願いする。




「お兄さん達、超カッコイイ!
一緒に写真撮らせて下さい!」