黒愛−kuroai−

 


中に入ると、倉庫独特の埃っぽい匂いがした。


薄暗く、上部の明かり取りの窓から、弱い光が入るのみ。


ごちゃごちゃ物が積まれた空間で、中央だけ荷物が退かされ、スペースがある。


スペースを作ったのも私。

出演者が多い分、しっかり動ける場所を作ってあげないと。




薄暗さに目が慣れると、私の作ったスペースに立つ、4人の女子生徒が見えた。



「え…? 双山さん?」



まさかと言いたげに驚いて見せると、ブタ子が嫌そうな顔をした。



「来ちゃったよ…」

ブタ子の隣で呟くのは、“ララたん”


“苺姫”は困った顔で視線を逸らし、“夢キラリ☆”は溜息をついた。




4人を代表し、ブタ子が怒りをぶつける。



「あんたのせいで、うちらまでこんな目に合って…本当迷惑。

しかもクロアイ来ないし、高みの見物かよ…」




言ってる意味は分かるが、分からない振りしてとぼけて見せる。




「え?クロアイ?
良く分かんないけど…これって何の呼び出し?」




「バカなの?
見れば分かるでしょ?」





見なくても分かるけど、ブタ子に言われてから周りを見回した。