黒愛−kuroai−

 


出来栄えに満足していると、本校舎側から、話し声と足音が近付いて来た。


慌てて新校舎側の、柱の陰に身を隠す。



渡り廊下に来た誰かが、驚きの声を上げた。



「わっ!何これ?」


「スゲー… こういうの、マジでやる奴いるんだ…」




その反応にほくそ笑む。

渡り廊下を離れ、何食わぬ顔して自分の教室へ戻った。



 ◇


1時間目が終った中休み、トイレに行った菜緒が教室に駆け込んで来た。


焦った顔して、私の机をバンバン叩き、何かを伝えようとする。




「何慌ててるの?」



2時間目の現国の教科書を出しながら聞くと、

菜緒は私の耳元でこう言った。




「愛美ヤバイよ!

昨日変なメモ紙入れられたでしょ?あれで終わりじゃなかった。

渡り廊下に、あんたの中傷ポスター、いっぱい貼られてるって!」