いつものようにあたしを殴るために物置小屋へ入って来た母親を精一杯の力で押し退けた
そして母親が呆気にとられているうちにあたしはどんどん遠くに走り出した
母親があたしに向かって“お前、待ちな!!”と叫んできた
………やっぱり名前は呼ばなかった
母親の叫び声を背中に受けながら、あたしは走り続ける
そのうちに街に着いたらしかった
こんなにキラキラと輝くところを見たのは初めてだった
だけどあたしはまた母親が自分を捕まえに来るんじゃないかと思い、出来るだけ遠くに行こうとしていた
でも、もちろん靴はなく裸足のまま
街へと走って来ただけで、足は痛くてところどころ怪我をしていた


