「……我は、もうもたないから、置いていけ」
もう、もたない……?
そんな。
「わかんねーだろ!早く帰って医者に見せれば、なんとかなるかもしれねー!」
雷牙が四郎くんを起こそうとする。
けれど、風牙くんがそれを止めた。
「無理に動かすのは危険だ。内臓が傷ついているかもしれない」
「けどっ、このままじゃもたねーんだろ!?」
ムキになって叫ぶ雷牙。
それを見て、四郎くんが薄く笑った。
「見ろ。
あれだけ我を嫌っていた、のに……雷牙が、必死だ」
嬉しそうに、あたしに笑いかける。
「お前っ、何がおもしれーんだよ!
ふざけんなよっ。俺は認めないからな。
勝ち逃げなんて、絶対認めないからな!」
今にも泣きそうな声で、雷牙が四郎くんに怒鳴る。
「雷牙」
また風牙くんに止められると、雷牙は四郎くんに背中を向けてしまった。
その肩が、震えているように見えた。



