「く……っ!」
「ああっ!」
苦しみながら、頭は四郎くんを牙でかみ砕こうとする。
その体液を浴びながら、彼は牙を杖で何度も弾き、また受ける。
さっきの攻撃で力を消耗しすぎたのか、死に物狂いの勢いのオロチに、四郎くんが押される。
助けなきゃ……!
走り出そうとすると、まだ無傷なオロチが、あたしの前に炎をちらつかせて立ちふさがる。
「ぐう……っ、ああっ、うっとおしい……!」
とうとう崩れかけた壁際に追い込まれた四郎くんは、杖をつっかえ棒みたいにして、なんとかオロチの牙を防いで
いた。
汗で張り付いた黒髪が、彼の視界を邪魔する。
「お願い、もうやめて!」
目の前のオロチに語りかけるけど、ぎょろりとこちらを向くだけで、答えてくれない。
四郎くんの腕が震え、限界が近いことを知らせる。
このままじゃ……!
そう思った瞬間。



