当たり前の疑問を口にすると、大野兄弟も当たり前のように返してくる。
『んー、この際ぶっちゃけるとさ、俺と兄貴って、昔の神様の血を引いてるんだよね』
神様の、血……。
…………はぁ…………?
『ご先祖は、スサノオノミコトという神様らしい』
風牙くんが、雷牙の説明に捕捉する。
スサノオさんねえ。
聞いたことあるようなないような。
『だから、お前と同じで、普通の人には見えないものが見えるんだ』
『しかし、俺たちは戦闘に長けた神の血を引く者。
人間に害を及ぼす妖怪に対抗する力はあるが、お前のように除霊はできない』
『俺たちがやると、魂ごと吹き飛ばしちゃうもんな。
できれば普通の人間の霊には、成仏して生まれ変わって、次の人生歩んでほしいじゃん?』
じゃん?って、そんなアイドル顔で首かしげられても。
なんかマンガみたいな世界で、もうついていけなくなりそう。
『妖怪にも人間に悪意を持っているものと、そうでないものといる。
紙井湯先生を頼ってくるのは、後者だ』
『俺たちは話を聞いてやることはできるけど、戦闘以外では役に立たないからなー。
ある妖怪が、頭の上の皿の水が干からびそうで困っていたら、そいつの仲間がここを紹介してて、それで知ったんだ』



