四郎くんの言葉を聞いて、スサノオ兄弟はううんとうなった。
そういえば、四郎くんの時代でも、オロチは人間にとりついていたんだよね。
幕府の偉い人にとりついて、島原や天草の農民たちを苦しめた……。
「というわけで、このままでは美心が危ないことに変わりはない。
オロチを見つけ次第、討伐することにする。
そこで情報収集と、残っている妖怪に協力を得るため、こやつらに味方になってもらったというわけだ」
雷牙は六花さんと小糸さんを見て、また赤くなる。
もう、デレデレしすぎだから。
「この診療所を本陣とする。
何かあったら、ここに連絡するように」
妖怪ガールズが、はーいと返事をした。
紙井湯先生をちらりと見ると、やっぱり楽しそうな顔をしていた。
……高校生だけで押しかけたときは、すごく鬱陶しそうな顔をしてたのに。
美人って得だね。
「信用できるのか?」
風牙くんが、こっそり四郎くんに耳打ちするのが聞こえてしまった。



