相変わらず、むすっとしていた。 「滴、一緒に帰ろう」 洋くんは私と帰るために、わざわざ校門で待っててくれてた。 友達と帰ろうとしたけど、せっかく洋くんが来てくれたんだと思い、友達に断った。 「いいよ、いいよ」 と、友達は快諾してくれた。 「迎えに来るなんて珍しいね。 家、近いわけでもないし… どうしたの?」 私は先を見ながら洋くんに訊いた。 「用がないと滴に会ったらダメか?」