そして草太くんの隣にいた女の子は…私の方を見た。 私はその子を知らない。 だからどんな子かもわからない。 今あの子の表情は、おどおどしてる。 きっと草太くんがしてることに、気がついたのだろう。 それから彼女は何も言わず、草太くんと共に姿を消した。 「もういい! あたし一人で教室に戻る! 滴、もう先に帰りなよ」 「え?でも…」 「いいから…帰ってよ。 ここまでしてるのに滴…無神経すぎる」