「あ、あんたねぇ…っ」 怒りでプルプル震え出す先輩。 鬼の形相です。 「そういう風に室谷先輩との関わりを断ちたくないですっ…!」 よく刹と言い合いになるけど 大事なことは何も言わないような人だけど 〝……ねぇ、比乃ちゃんなんかあった?〟 すごく優しい人なんだと思う。 一緒にいて安心できる。 だから 離れたくないです。 「うるさいっ!」 すると不意に先輩は大きく手を振り上げた。 そのままその手は私の頬めがけて迫ってくる。 叩かれると直感した私は慌てて目を閉じた。