ムカムカしながらその場に立ち尽くしていると、 少しだけ刹の表情が和らいだ。 そして、 「おいで」 突然、刹はそんなことを言って私に手招きした。 ……えっ? 首を傾げていると、刹はもう一度手招きする。 …な、何?? 私は恐る恐る刹の部屋に入り、ベッドの側まで近付いた。 「ねえ、どうし…っわ!!」 その瞬間。 刹は突然私の腕を強引に掴み、グイッと引き寄せた。 当然私はそのまま刹の方に倒れ込む。 ぼふっと、私は刹の懐に抱きつく形になった。