ベッドの中で頭から布団をかぶっていると、いつの間にか眠ってしまっていたらしい。


ふと目を開けて目覚まし時計を確認すると昼を過ぎていた。


あたしは重たい体をなんとかベッドから起こし、寝癖のついた頭をテグシで適当にとかしてから部屋を出た。


2階の廊下で一瞬立ち止まり、【悪魔】と怜央の格闘の光景を頭から振り払う。


それでも、階段を下りている途中でストレスから軽い息切れをかんじた。


リビングへ入ると、お母さんがテレビを付けてソファに座っていた。


「あら、起きたの?」


ドアを閉める音に気がついて、お母さんは振り返って言った。


「うん……」