シートノックが終わり、グラウンド整備が終わり…プレイボールの時間が近づいてきた。 両チームとも、我先へと飛び出して行きたくて、膝に手を当てて合図がかかるのを待つ。 審判が手をあげる。 一斉に飛び出すナイン。 "ワ―――――ッ" 鳥肌が立つ。 この瞬間が一番わくわくするとき。 あたしも選手たちの後ろに並ぶ。 今日も、佑真の背中では"1番"が輝いている。