この季節、一晩干しておくだけで洗濯物はほとんど乾く。 明日も早起きして洗濯物たたみが待っている。 「重いなぁ……」 長い廊下を裏口までふらふらと進む。 目の前がもう裏口だという所の、曲がり角まで来たとき。 ボソボソと低い声で話す男の子の声が聞こえた。 部員の誰かかな。 その通路を突っ切ろうとしたときチラッと姿を確認すると、見えたのは佑真だった。 しかも一人じゃない。 ……女の子と一緒だ。 あたしは慌てて足をバックさせ、咄嗟に身を隠した。