「は⁉︎ 先輩ふざけないで下さい!」 そんなあたしの大きな声がカフェに響いたのは魚座が綺麗に見えていた秋のこと。 店中の人があたしたちを見つめ、そしてそっと目を逸らしていく。 だけど、それと同時に様子を伺われているのがわかる。 バンッとあたしが勢いよくテーブルに手をついたせいで零れた熱いミルクティーとコーヒー。 危ないだろ、なんて言って先輩がナプキンで拭っている。 「とりあえず落ち着きなよ。ね?」 「そんなの、先輩が北海道に行くっていうから……っ!」