クピドの窒息のレビュー一覧
5.0
天使はきっと泳げない、なんて書き出しは、おそらくこの人にしか書けないであろう。
中原中也や金子みすゞの詩の世界に近いのかも知れないが、鷺沢萠の文学にも近い気がして、透けて見える筈なのに底に仄暗いものを感じてしまう一篇です。
読むと人間って何かを考えさせられます。
「天使はきっと泳げない。」という一文で始まる作品。 この一文に目を惹かれた人は、読んだらきっとぐいぐい心まで持っていかれることでしょう。 クピド=キューピッド。 ずっと好きだった幼馴染。その恋のキューピッドになってしまった天の邪鬼でお馬鹿な女の子の、絶望から再生への瞬間を鮮やかに切り取った短編小説です。 とても切なくて、ドロドロしてて汚れてて、それでいて爽やかで清らかな。 一粒で色んな味が楽しめる素晴らしい作品でした。 ぜひとも読んでみてください!
「天使はきっと泳げない。」という一文で始まる作品。
この一文に目を惹かれた人は、読んだらきっとぐいぐい心まで持っていかれることでしょう。
クピド=キューピッド。
ずっと好きだった幼馴染。その恋のキューピッドになってしまった天の邪鬼でお馬鹿な女の子の、絶望から再生への瞬間を鮮やかに切り取った短編小説です。
とても切なくて、ドロドロしてて汚れてて、それでいて爽やかで清らかな。
一粒で色んな味が楽しめる素晴らしい作品でした。
ぜひとも読んでみてください!
天使は泳げない。 青い空の飛び方は知っていても、青い水の泳ぎ方は知らないから。 深みに溺れ、沈んでいく。 だけど、もがいた末に気付くものがある。 清らかな羽は濡れて使えなくても、新たに得たものがあるはず――。 傷を舐め合う二人は、ある意味似た者同士なのかもしれない。清らかさを欲したけど、それを上手く得られなかったのかもしれない。 好きだけでは叶わない恋がある。それでも簡単には諦められない。 その末に辿り着いた、恋の難しさや醜い部分。 二人はそれを知り得たからこそ、時が刻まれていくことを知る。 どんなに虚しく思えた時間のループにも、抜け出す方法があることを知るのでしょう。 きっとまた、清らかな空を飛ぶために。 濃密な世界観に圧倒されます。ぜひご一読を。
天使は泳げない。
青い空の飛び方は知っていても、青い水の泳ぎ方は知らないから。
深みに溺れ、沈んでいく。
だけど、もがいた末に気付くものがある。
清らかな羽は濡れて使えなくても、新たに得たものがあるはず――。
傷を舐め合う二人は、ある意味似た者同士なのかもしれない。清らかさを欲したけど、それを上手く得られなかったのかもしれない。
好きだけでは叶わない恋がある。それでも簡単には諦められない。
その末に辿り着いた、恋の難しさや醜い部分。
二人はそれを知り得たからこそ、時が刻まれていくことを知る。
どんなに虚しく思えた時間のループにも、抜け出す方法があることを知るのでしょう。
きっとまた、清らかな空を飛ぶために。
濃密な世界観に圧倒されます。ぜひご一読を。
友達の恋を応援した。
その友達が、“自分の好きな人”であろうとも。その人の為に応援した。
そして結果友達は恋が実り、自分の恋は破れ散る。
ふれ合い傷を舐めあい、時間を忘れて触れあう。
いつの間にかぶくぶくと、その楽さに身を任せ。
いつの間にか呼吸が出来ない程に溺れ、沈む。
だけど、それに気付けたら。
藻掻きながらでも這い上がろうと出来れば。
傷ついたふたりは、とても純粋で、だから少し、休まなくちゃいけなかったのかもしれない。
数ヶ月間の時間を止めて。
止まっていた二人がふと、気づき、一歩進み出す一瞬が描かれていました。
綺麗で読みやすい文章に、しっとりとした雰囲気が溢れる作品、是非、ご一読を。