クピドの窒息
恋愛(その他)
完
3
- 作品番号
- 934541
- 最終更新
- 2017/02/12
- 総文字数
- 3,319
- ページ数
- 12ページ
- ステータス
- 完結
- PV数
- 118,890
- いいね数
- 3
溺れるように
羽を沈めて
2013/09/08 END
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
KIMORIさま/蒼井深可さま
いいよさま/詩羅さま
秋野桜さま/汐見 夏衛さま
英 蝶 眠さま
素敵なレビューを
ありがとうございます!
この作品のレビュー
「天使はきっと泳げない。」という一文で始まる作品。 この一文に目を惹かれた人は、読んだらきっとぐいぐい心まで持っていかれることでしょう。 クピド=キューピッド。 ずっと好きだった幼馴染。その恋のキューピッドになってしまった天の邪鬼でお馬鹿な女の子の、絶望から再生への瞬間を鮮やかに切り取った短編小説です。 とても切なくて、ドロドロしてて汚れてて、それでいて爽やかで清らかな。 一粒で色んな味が楽しめる素晴らしい作品でした。 ぜひとも読んでみてください!
天使は泳げない。 青い空の飛び方は知っていても、青い水の泳ぎ方は知らないから。 深みに溺れ、沈んでいく。 だけど、もがいた末に気付くものがある。 清らかな羽は濡れて使えなくても、新たに得たものがあるはず――。 傷を舐め合う二人は、ある意味似た者同士なのかもしれない。清らかさを欲したけど、それを上手く得られなかったのかもしれない。 好きだけでは叶わない恋がある。それでも簡単には諦められない。 その末に辿り着いた、恋の難しさや醜い部分。 二人はそれを知り得たからこそ、時が刻まれていくことを知る。 どんなに虚しく思えた時間のループにも、抜け出す方法があることを知るのでしょう。 きっとまた、清らかな空を飛ぶために。 濃密な世界観に圧倒されます。ぜひご一読を。
この作品の感想ノート
>英 蝶 眠さま
蝶眠さん初めまして。この度は拙作を読んでくださり本当にありがとうございます。お返事が遅くなり申し訳ないです…!
勿体ないほどのお言葉をたくさんいただきまして恐縮でございます…!
ずっと欲しかったものが手に入らなくて、外面では平気を装えても心の内側まで穏やかでいられる人なんてそうそういませんよね。この二人がそれぞれに孕む感情はきっと見た目以上に暗くて、淀んでいて、どろどろしていたこととと思います。
拙いながらもエリと坂田から見たユウキの清らかさが対比となって、二人の負の部分が浮き出ててくるような表現ができていましたら、筆者としてはもう天にも昇る思いです…
「天使はきっと泳げない」の書き出しは私自身もしっくりきて気に入っておりましたので、蝶眠さんに目に留めていただけて嬉しいです…!
この話が蝶眠さんの心の片隅にほんの少しでも残せるものがあったのなら、とてもとても幸せです。
素敵なレビューとご感想をありがとうございました。感謝!
初めて読まさせていただきました。
天使と堕天使という簡単なくくりではあらわせないほど、欲しかったものが手に入らなかったときの淀んだ気持ちというのは、ともすれば闇になりがちなのですけど、それは表立っては書かずに、清らかな存在を挟むことで描くという、書かざるを以て描く…とはこういうことなのだなと。
今どきの子たちはこんな風なのかな…とふと思ってしまいます(苦笑)
素晴らしい作品、ありがとうございました。
◇レビューお礼◇
>汐見 夏衛さま
汐見さん、初めまして。拙作を読んでくださり誠にありがとうございます…!
もったいないほど素敵なお言葉をたくさん頂けて幸せです(;_;)
好きな人を振り向かせるのではなく、好きな人のためにキューピッドになった彼女は、決して聖人になれたわけではなくむしろ愚かだったのかもしれません。でも彼女自身がそう望んだんですよね。汚れていて、清らか。それが、彼女の心なのだと思います。
天使になって、絶望に沈んで、悲しみを含んで重くなってしまった羽では空を飛ぶことは叶わなかったけれど。時が経って、もう一度空を飛ぼうと思えたら、きっとまた、恋ができる。
立ち上がりまた歩き出そうとする若いふたりの前途に、新しい希望があればいいなと思います。
「天使はきっと泳げない。」、私個人的にも好きな一文です。汐見さんに気に入っていただけて嬉しいです…!
素敵なレビューを本当にありがとうございました!
感謝!
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