日野さんのことは、同期として、そして上司としてしか思っていなかった。 というか、思わないようにしてたのかも、しれない。 だって、日野さんは職場の上司で、優しくしてくれるのもあたしが部下だから。 そう考えないと、もっと大きな感情が芽生えそうで。 …でも、今日でこのリミッターは外してもいいのかもしれない。 もう、この高鳴る心臓を、あたしは抑えることが出来なくなってしまったのだから。