翔の体温がドレス越しに感じる。 本当に今、翔は私の目の前にいるんだ…。 夢ではないかという疑問さえも浮かぶほど甘い時間。 ワルツに身を任せていると、翔が静かに話し始めた。 翔「俺の話を少し聞いてくれないか。…お嬢さん」 瑠奈「はい。私でよろしければ」 お互いがお互いの名をわざと呼ばない。 翔「俺には好きな人がいる。」 咲さんのことだ…。 わかっていても、翔の口から聞くのは辛い。