───そして翌日。 中山さんが、急変した。 医師たちが処置に懸命な中、私も中山さんの担当として、病室の端で祈るような思いでいた。 最期を見届ける。 これも、実習だから。 中山さんのお兄さんと、その奥さんが見守るベッドの脇。 「あっ……」 思わず私は声を上げてしまった。 ……見えたんだ。 ベッドの脇に寄り添って、中山さんの手をしっかり握っている祐樹が……。