305号室の男。【完】

「………。そ、れは…奈緒さんに直接聞いてもらえます?」



「いや、前に聞いたんだけどさ教えてくんなくてよ」



「まぁ、ペラペラと他人に話せることじゃないですからね」



「他人、か……」



大智は肩を落とした。



「でも…」



「ん?」



「大智さんが奈緒さんに真剣になったら教えてくれると思いますよ?」



「だから俺は真剣…」



「だったら、あの女の人は何なんですか!!」



大智の言葉を被せ、葵は怒った。



「あの女?あー、アイツ?いや、俺も知らねぇんだけど」



「はい?」



「だから!俺、1人で飲みに来たわけ。そしたら、あの女が横に座ってきたってだけ」



「はぁ…本当モテるんですね」



「そうだな」



「そうだなって…。そう言えば毎日よくできますね」



「ん?何の話だ?」



大智は首を傾げた。