305号室の男。【完】


「奈緒、呼べよ」



「………」



「呼べって」




「…だ、いちさん…」




「よし!よくできました」




そう言って大智は笑った。




何かこの人のペースに呑まれてる気がする…。




そんなあたしたちは一緒にキッチンへ立ちタラコスパを作った。




大智の手先は器用で奈緒の指示通り、ちゃんと動いてくれた。