305号室の男。【完】

それから一ヶ月が経ち、あたしたちはパーティ会場にいた。



「奈緒、綺麗だよ」



「大智さんも、格好いいよ?」



ここは控室で、二人きり。



大智さんはグレーのスーツにエンジのネクタイをして髪はワックスで固め、いつもの大智さんとは違いドキドキした。



あたしはピンクのドレスで、スカートの丈は膝上という短さ。



胸が開いていて、これを選んだ時は大智さんに止められたっけ。



「じゃぁ、結婚しない!!」



そう言うと、渋々許してくれた。



あたしには甘い、旦那様。



「時間まで、あと15分か」



大智さんの言葉に。



「緊張するね?」



友達だけなのに、ドキドキした。