「掃除しよ…」



あれから、あたしたちは一緒に暮らすことになった。



305号室で…。



ベッドもテーブルもカーテンも全部、全部新しいものに変えた。



というか、大智さんが変えようって。



新しい生活を始めるからな、って言ってたけどきっと、あたしが気にするから…、なんだよね?



そういうところに、キュンとくる。



言わないところが大智さんらしい。



「さて、さっさとやっちゃお」



あたしは仕事を、辞めた。



大智さんが、辞めてほしいって言うから…。



帰ってきた時に、あたしに迎えられたいって。



仕事自体、大好きでやってたわけじゃなかったからいいんだけど。



でも葵と仕事が出来なくなるのは、正直寂しかった。