305号室の男。【完】

これで良かったんだよね…?



でも、もし大智さんが桜さんに心変わりしたら…?



あたしは、大智さんから離れられる…?



大智さんなしで、生きていける…?



「どうしよう詠二…、あたし…」



天井を見上げ、詠二に語りかけた。



あたし自分が思ってたより、大智さんに惚れてる…。



“大丈夫だよ、奈緒ちゃん。大智さんは、絶対奈緒ちゃんの元に戻ってくるから。だから信じようね?”



そう、詠二の声が聞こえた気がした…。



詠二の声…、幻聴に、あたしは励まされた。



あれから、どれくらい時間が経ったんだろう。



少し眠くなってきたあたしは、ソファに寝転んだ。



もう…、限界。



あたしは意識を手放した。