305号室の男。【完】

「へぇ。彼氏がいるのに、知らない男に触られて気持ちいいんだ?」



雅は、口角を上げ言った。



「なっ…」



反論しようとした、あたしに。



「ほら、声止まってるって。感じたフリしてよ」



太腿を上下に這う、その手。



「………っ」



あたしは、下唇を噛みしめソレに耐えた。



「はぁ…、だから。声出してくれないと、バレるって言ってるでしょ」



“君が我慢するなら”と、太腿を触ってた手がスッと、あたしの下着の上から弄った。



「んぁっ!!!!」



我慢してた声が、一気に漏れた。



「マジでヤバいって…、その声と顔。本当、俺で良かったね」



“俺もギリギリ理性保ってるけど”と、苦笑した。



「ご…、ごめん。感じるフリ…、するから…」



雅の優しさに、感謝した。



「布団の中で、ヤってるふりするよ」



そう雅は言いながら布団を被せ、あたしに体を密着させた。



「ねぇ、まだ大智帰ってこないんだけど」



そこに運が良いのか悪いのか、桜が顔を出した。