305号室の男。【完】

そんな時。



「河村さぁん、体の調子どうですかぁ?」



看護婦なのに、この甘ったるい声。



あたしの心をイラッとさせる。



「あぁ、晴菜ちゃんか。体の調子はいいぜ?」



“ほら”、って体を動かして見せた。



晴菜ちゃんって…。



名前で呼ぶってどうなのよ。



結局、女癖直ってないんじゃない。



「やぁ~ん、河村さんの筋肉いつ見ても素敵ですぅ!」



なんて、完全仕事忘れて女になってるし。



「あたし、飲み物買ってくる」



2人を見てるのが嫌になったあたしは、出て行こうと大智さんの傍から離れようとした。