305号室の男。【完】

その時。



「怪我された方は、どちらにいますか?」



救急隊の人達が来た。



「ここですっ」



お姉さんがすぐに手を上げ呼んだ。



「どこが痛みますか?」



担架に乗せられる大智さん。



あたしたちといる時、相当無理をしていたんだろう。



担架に乗せられ安心したのか、意識朦朧として目も虚ろになっていた。



「一緒に行かれますか?」



そう聞かれ一瞬戸惑ったあたしに。



「奈緒ちゃん、行ってらっしゃい?あたしも、陸斗連れて後から行くから」



お姉さんに優しく背中を押され、一緒に行くことになった。