そして…
「みぃ…
あの時はごめん…」
それは…
一度聞いた言葉。
崇と沙紀の挙式の時、悠太が言いかけた言葉―――…
「オレ…あの時、おかしくて…
母さんは毎日泣いたりしてて、父さんからも連絡もなくて…
どうしたらいいかわかんなくてさ…」
合わせていたハズの目を…
いつの間にか、自分から逸らしていた。
悠太の目が、あまりに悲しくて、寂しくて…
見ていられなくて…
「でも…みぃの顔見ると落ち着けたんだ。
みぃの前だと、唯一安心できたんだ…
だけど…そのうちにオレのつらさを分かってくれないみぃにイライラするようになって…
何も知らないで笑ってるみぃにイライラして…」
言葉をためた悠太に、みのりが顔を上げる。
そこには、真っ直ぐにみのりを見つめる悠太がいて…
戸惑いながらも視線を返した。
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