「みのり?」


戸惑いながらも浅井のシャツのボタンをはずし始めたみのりに、浅井が顔をあげると…

浅井の目に、顔を真っ赤にしたみのりの姿が映った。


「しるし…つけるから…

目、つぶってて?」


恥ずかしそうに目を半分伏せたみのりのまつ毛が緊張からか震えていた。


みのりの緊張が伝わってきて、なぜだか浅井まで変な緊張に包まれながら目をつぶる。



いつか…

浅井が罰ゲームと称して要望したみのりからのキスを待っている緊張に似ているような気がして、その時の事を思い出していると…

みのりの手が浅井の肩に触れた。


目つぶりながらも、浅井がみのりの背中に手を回す。


ゆっくりと近づいてくるみのりの気配に緊張が高まる。


そして―――…





みのりが少しの痛みを残して浅井の首元から唇を離した。


薄く赤く…みのりの跡が浅井の首元に浮きだつ。


「随分大胆だな(笑)」


赤い顔でキスマークを眺めるみのりが、浅井の言葉に慌てて顔を上げる。


「だってっ…

浅井さんがっ…」


「オレのせいかよ(笑)

…まぁそうだけど。


浮気なんかしてこないから安心して待ってろよな。

つぅか、たった1日だし(笑)」


優しく笑う浅井に、まだ赤い顔をしたみのりが恥ずかしそうに笑って頷いた。



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