悠太と一緒に帰ると、いつも夕飯に誘われた。
「ちゃんと食べてる?!」
食事中何度も聞かれた。
今夢中な俳優を教えてくれた。
一緒にカラオケに行きたいと言って悠太に突っ込まれて…
送ってくれようとする悠太に、
「あんたが手出すんじゃないよっ」
そう言って笑っていた。
笑顔が似合って、いつも明るく家を支えていた。
『みぃちゃんに会えるかなって楽しみにしてたから』
あの日から頭から離れない言葉がみのりを支配する。
どうしても、お見舞いに行きたいと思ってしまう気持ちをずっと抑えていた。
お見舞いに行くということは、悠太と会った事を話すって事。
浅井に変な心配をかけたくなかったから…
だから、悠太の話もそっと胸にしまった。
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